設計案エスキス

 

5/21のスタジオ課題です。

本日はB4・M1ともTAによる設計案エスキスを行いました。

 
○小松君

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凸凹の断面を操作して風を通したい。
木密を想定している。
既存の街並みのスカイラインを変えずに、中身を変えることで風環境を改善したい。
木密は平面的に取り入れるより、上から光・風を取り入れた方が良いと思ったから断面的にした。
悩んでいるのは、木密で風を通してしまうと、火災が広がってしまうではないかということ。
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とりあえず防火の問題を置いて木密で進めていけばよいが、最後に部屋を入れていった時に凸凹が崩れてしまうのでは。
スケールに違和感。今のまま凸凹に住宅を入れてしまうのではなく、大屋根の下にオープンスペースを設計するという方針のほうが良いかも。
断面的な凸凹ではなく、平面的に小さな凸凹を作って空間を作っていく方が良いのでは。
風を通す以外の意義を見つけられないと、床面積が減ることの説得力が足りない。
普通の住宅では間仕切りや窓の関係で風が通りにくいが、部屋を一室ごとに分節することで風を確保することはできるかもしれない。
ルールをもう少し明確にしないと、プレゼンテーションで伝わらない。
 
○一杉君

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根岸と山手の境界にある斜面地が敷地。十数年来使われていない空き家がある。
崖の下から吹き上げる風が気持ちよかったので、敷地の風配図を調べた。
プログラムは住宅や老人ホーム、学生主体の施設を考えている。
かなり坂が急なので、設計が制限されるかもしれない。
老人が増えているが、再開発によって子供も増えている。
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山手は丘陵地で坂がとても多いが、根岸は埋め立てられた場所もあってかなりフラットになっている。
山手の人が根岸に出ていける、丘陵地と平地をつなげる建築になれば良さそう。
根岸と山手の時間距離を隔てている敷地で、都市交通の骨格を変え、丘陵地・平地の人の生活圏が広がるような提案。
傾斜が急なので、斜面の上と下で地面との接し方が変えるなど、斜面に形へのヒントも求めてみては。
地形を改変しうる建築提案。
動線計画が大事になってくるので、高低差を埋めうる水平距離を把握しておいたほうが良い。
 
○米澤君

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ガラスでやることは変えない。
入れ子に限らず、ガラスの塔の連続や、ガラスのキューブが積みあがっていくようなものを考えた。
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ガラスの塔の連続が面白いのでは。スラブの間隔でいくらでも透過することができる。
ソリッドな床やガラスの床が混在していればよいのでは。
CFD解析に関して、ガラスを2枚以上透過した日射が解析できないので、モデル化を行う。
モデル化は、外側の層から順番に解析していく。
一番外側の層が解析できたら、一番外側のガラスを取り除いて一つ内側のガラスに2枚分の透過率を設定して解析してみる。
寒くて日射量が多い地域で、1日~2日通しで解析して、温熱環境のボトムも把握する。
 
○山本君

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交通の便が悪く、人口が減っている敷地。美濃焼が有名。
製陶所と幼稚園のリノベを行う。
製陶所から幼稚園にかけて、小さな屋根の集合体の大きな屋根が連なっていて、グラデーショナルに小さな屋根のスケールが変化していく。
製陶所の排熱を幼稚園で再利用したい。
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今のままだとたまたま製陶所の隣に幼稚園があったから、というように聞こえる。
地域の中で製陶所がコミュニティを形成する場となるならば、必ずしも隣の幼稚園と接続する必要がないのでは。
観光客を狙うなら宿泊施設に、地域の人を狙うなら老人ホームに、といったように、たくさんある製陶所がいろんなプログラムと接続していく。
その中で、製陶所が地域のネットワーク形成を担う施設になればよいのでは。
街並み論にも発展できるよう、地域に対する施設の広がりから提案する。
 
○石綿さん

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シマウマの表面で起こる微細な気流を、街区スケールに応用することで、都市の気流を改善する。
シミュレーションをしてみたが、外の気流によらず安定した気流を得ることはできなかった。
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新築ではなく改修で行う。
色だけで変えるのではなく、素材まで含めた提案をする。
一枚の壁だけだとほぼ気流が起きないので、スケールを変えて都市スケールの提案に。
中間では形を出さずに、物理現象でできることを示すと良い。
 
○能上さん

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新宿の総児童数100人未満の小学校の改築を行う。
小学校自体は600人収容できる規模がある。
南北に伸びる帯を折って空間を作る。
防犯のために閉じたところと地域のために開かれたところを作る。
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単純に統廃合だけでなく、コンバージョンも組み合わせてみては。
小学校だと、もう少し具体的な空間を作っていかないと良し悪しが判断できない。
一般教室/特別教室の関係がわかるダイアグラムを描いてくる。
光に満ちた空間にしたいならはこだて未来大学を参考にしてみては。
 
○富山君
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外皮にスリットが並んでいるモデルから、抵抗パネルが空間を仕切るモデルの解析を行った。
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シミュレーションを回す時に、高さ方向のスタディを加える。
高さによる風速の違いを見なければ、スケールを決められない。
閾値の話が抜けているので、結局操作の良し悪しが見えてこない。
風速ごとに快適なアクティビティをまず考えてみて、その後シミュレーション結果の判断をすること。
 
○大國さん

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V字の空間から斜めの壁を抽出して解析を行った。
直方体のボリュームに、斜めの壁を挿入して空間を分節する。
斜めの空間よりも、日射が当たる屋根の面積の方が影響が大きいことがわかった。
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屋根からの日射熱貫流が支配的なら壁を斜めにしなくても矩形で天井付近の空間の操作で温熱環境を操作できるかもしれない。
斜めの壁でがつがつ設計するより、温度分布と高さの関係に繊細になった方が良いのでは。
例えば投入熱量を揃えて、空間のかたちが変わったときにどのように温度成層ができるか分析してみるなど。
材料の話も視野に入れてプログラム、プランを考え始める。
斜めの壁によって、日射がどこまで入ってくるかも制御できうる。
まずはスケールを変えてみる、プログラムをあててみる、プランニングしてみる。
 
○アリスさん

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リング状のボリュームが連なってできる集合住宅。
熱容量の違う2つのリングを共有ことで、夏も冬も快適に暮らす。
熱のやり取りをすることで、2つのリング共に快適にする。
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地面の熱容量をシミュレーションで設定することは難しい。
コンセプトは良いので、空間とアクティビティの関係がわかる絵を作ってくる。
 
以上です。
次回5/23(木)は中間講評に向けてスタジオの選抜者を決める講評を行います。
連絡したフォーマットでパネルを作成してきてください。