TAエスキス
6月18日、本日のスタジオはTAエスキスでした。
■石綿さん
今までは色だけのスタディだったが、空間に関係してこないと思い、
今回は表面積を操作するスタディを考えた。
敷地は西早稲田。減築して受熱面を増やすというストーリーを考えている。
前回の羽鳥先生のエスキスでは、どこまで設計のルールづくりができるかが大切だと言われた。
末光先生のエスキスでは、色だけではこれ以上のステップアップは難しそうだから、表面積を考えてみたら空間に違いが生まれるのではないかと言われた。
・色を塗るルールをきちんと決めなくてはいけないのではないか。
・今の操作で受熱面は本当に増えているのか。
・まずは減築したときのボリュームを具体的に考えること。
・ボリュームと色を決めるのは日射積算のシミュレーションでよいのではないか。
日射の多いところの色を黒にするというルールで色の塗り方を考えて、最終設計に対して熱のシミュレーションをすればいいのではないか。
・いったんパースを描いてくること。白と黒の街となったとき、人の行動にどう変化が起きるのか。設計から計画学的な提案にどう接続できるか、発想することも必要。
・現在の敷地だと、すぐ近くに緑地があるので、そちらのほうが効果があるのではないかと見えてしまう恐れ。
■米澤くん
ガラスのモックアップを作成している。
ガラスのインターバルを変更できるようにガラスが抜き差しできる機構と、回転できるようなピンの機構を考えている。
加えて、CGの作成を進めている。
前回のエスキスで、シミュレーション結果のビジュアルと、プランにギャップがあると言われた。
・シミュレーション結果は、ファイリングしてプレゼンの時に持参すればいいのではないか。
・パネルには、直接の結果は載せず、プランに水彩で描き込むなどして表現の雰囲気をそろえたほうがよい。
・明後日までにプランを書いてくる。また、パネルのたたきを作ってくる。つくるコンテンツの整理とスケジュールの整理。
■能上さん
高床、床がすのこ状の小学校。裸足で過ごせる小学校をつくるという提案。
前回末光先生のエスキスで、風の流れを意識できるようなボリューム配置を考え、2パターン考えてくるということになった。
今なやんでいることとしては、シミュレーション上ですのこから風が入ってこない状態。
・象設計集団の笠原小学校が参考になるのではないか。
この建築は境界面の設計が豊か。水辺があったり、ちょっと奥まっているところがあったり。
・現在はC字となっているが、端が切れてしまわない方がいいのではないか。
すのこ部だけでもつなげた方がいいのではないか。
・現在設定されている内外の境界は必要あるのか。すのこの一部が室内化されてしまう状態では、すのこに風が抜けなそうに思う。
コンセプトが弱まってしまいそう。
セキュリティを考えるなら、ルーバーで仕切るというような考え方もあるのではないか。
・教室はつなげないで、ひとつひとつばらしたほうがいいのではないか。教室間にも風が抜けそう。
・すのこ領域と教室領域の間に、中間領域も考えられるのではないか。庇がすのこにかかっているとか。
・地面を掘りこんだりグラウンドに盛り土をしたりして、地形と、動線のループの関係性を考えると面白くなるのではないか。
・すのこは、ピッチや角度等まで決定できたらよい。次回はディテールを考えて持ってくること。
■小松くん
風速計を持参して敷地に行ってきた。
木密が10件ほど密集している場所で、旗竿敷地から旗竿敷地が派生している状態。
小さなスケールで構成された街区。
ボイドが三次元的に連続して風が流れているように思った。
設計案に関して、プランを書いてきた。通風塔を3つ設置。
外の人が通れるような動線を中に設けた。
・商店街との関係は考えないのか。
・入ってきたのとは別の道に抜けられたりというようなプランの考え方。
・住環境のバリエーションをもっと出してみる。
・塔のバリエーションも考えられたらよい。
・塔は、風だけでなく、光など様々なものを取り入れる「環境の塔」と考えるとよいのではないか。
・坪庭の成立ルールなど、まだ曖昧な部分が残る。
・住戸一つ一つのボリューム配置はどうなっているのか。もうちょっとボリュームどうしの関係を立体でわかるように。
・次回までにダイアグラムと断面図を整理してくること。
■矢吹くん
集住のバルコニーに関して提案を考えてきた。
バルコニー部分にもう一層レイヤーを考え、バルコニー空間を気候制御の緩衝空間とする。
・ストーリーはよく整理されている。
・現状から大きく変える提案ではないため、プレゼン映えさせるようにすることが重要。
決めパースを描くというより、バリエーションの豊かさを提示できるようなプレゼンを考える。
・既存プランはいじらずに、ベランダだけでなく、玄関側にももう一層考えればいいのではないか。
・層単位で操作するというのはキーポイントである。
・内部の生活まで想像が及んでいることを示すためには、内部の表現が必要となってくる。
・動かない部分と、可動の部分を考える。
・プレゼンのビジュアルを考え、パネル案をつくってくる。
■一杉くん
プログラムを保育園にするかどうか悩んでいる。
防災に関して調べてきた。
だんだんプログラムに関しては何でもありなような気もしてきている。
・かたちに関しては、EV、階段、スロープが部分的にあるような構成もありうるのではないか。
・ストーリーはよく整理されている。
・保育園だと、単純に床面積が足りていないのではないか。
・スタディするときの制約が少なくて決めきれないのではないか。面積を押さえたほうがいい。
・老人がたまるような場所をデザインできたらよいのではないか。
・擁壁がぱたぱたとはがれるようなデザインは面白いと思う。西日だけにこだわる必要はないのではないか。
・木曜までに、具体的な設計を進めてくる。また、模型もつくってくる。
■藤山くん
新木場で集合住宅を考える。
ここでは、住宅と木材の量が反比例関係にあるのではないかと思った。
敷地の特性として、木のにおいが挙げられる。
風の流れと関連して、木のにおいをどうやって広げるかを考えている。
シミュレーションを進めてきた。
下から風を当てて上ににおいを拡散させる…等。
・においの溜まりやすい場所と溜まりにくい場所が生じるだろうが、
共用部に木材のにおいが漂えばいいのではないか。
全体ににおいが拡散するというより、場所ごとの特性がうまれるといいと思う。
・まずは具体的な設計を進めてくる。
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残りのエスキスもだんだん減ってきましたね。
次の木曜は、設計案自体を見てもらえる、実質的に最後のエスキスです。
最終成果物を見据えて、計画的にエスキスの場を利用できると良いと思います!
引き続き頑張ってください!