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5月28日、全体中間発表では選抜者計7名の発表を行いました。
以下が概要です。
□スタジオ概要(TA清野)
B4はヴァナキュラー建築、M1はバイオミミクリーのリサーチを元に建築の提案を行う。
B4は上記のリサーチを進める中でテーマの着想を得て提案につなげる。
M1は上記のリサーチを進める中で「型」の着想を得て、建築の提案につなげる。
気候分析ツールとシミュレーションを軸に、風、熱といった環境要素に対して、
様々な類型が提示された。
□選抜者プレゼン<B4>
・矢吹くん 「風抜ける高密住居」
テーマは、片廊下型集合住宅のリノベ。
気候差にかかわらず画一的なプランとなっているが、場所によって違った形態の提案ができるのではないか。
これをヴァナキュラーととらえ、敷地として札幌、東京、神戸を選んだ。
今回は東京に関する敷地を発表する。
東京では、卓越風を取り込むことが大切となってくることから、縦方向、横方向に抜けを作ることで風を通す。
・一杉くん 「斜面に寄り添う」
斜面地に、土木と建築を一体的につくる。
斜面地は都市において様々なポテンシャルを持っているが、有効に利用されていない。
敷地は、30mの高低差のあるところ。
様々なスケールを持った空間をつくりだす。
□講評<B4>
・矢吹くんの案に対して
伊藤先生:東京は全部同じ形態となってしまうのか。
自然条件は、集合住宅のかたちを変えるほどインパクトがあるのか。他の要素の方が強いのでは。
バルコニーなどのかたちは変化しても、プランそのものまで変えるほどなのか。
川添先生:縦にも横にもつながったヴォイドがあるが、垂直方向と水平方向で風や熱の伝わり方が違うはず。
垂直方向と水平方向を分けて建築的な提案につなげられるとよい。
集合住宅において、縦に抜けることと横に抜けることは計画的にも違うアプローチとなる。
・一杉くんの案に対して
川添先生:土を、環境的要素としてどうやって考えるのか。断熱材としてとらえるのか。
土中に完全に埋めてしまえば、恒常的な環境がつくれるが、一部上部に出しているのは、環境的にどういった意味があるのか。
今井先生:水平な面では、建物は4面空気と接するか、土に囲まれるか。それに対して斜面では、半分だけ埋めるということが可能となる。
末光さん:斜面地で半分埋まった建築は、ペリメータは暑くなるが、奥に行くほどひんやりする、という空間となる。
□選抜者プレゼン<M1>
・石綿さん「しまうま模様で風を呼ぶ」
しまうまの表面の白黒の模様で対流が生み出されることを利用して、建築を白と黒に塗り分けることを考える。
実際のシミュレーションで、気流が生じることが確認された。
ケーススタディとして、西新宿の高層ビルの中に残された場所を敷地として設計を考えた。
・大國さん「温度層に暮らす」
オビカレハからインスピレーションを得た。
壁を斜めにすることで、日射の当たる面と当たらない面、屋根面積が操作できるため、
その手法で温度ムラを生み出すことを考えた。
・米澤くん「涼しいガラス空間」
ガラスの重なり方を操作することで、ガラスの住宅をつくりだす。
場所によってガラス層の数が異なるような建築を考える。
地面から床を浮かせ、床もガラスとすることで、涼しいガラス住宅がつくれないか。
・小林さん「風の可視化」
カーテンのある空間の心地よさを再現することを考えた。
カーテンの形状による、風の可視化が気持ちよさの一因となっている。
カーテンの膨らみを平面形状に反映させることで、気持ちのよい空間をつくる。
・小松くん「デコボコ」
屋根をでこぼこさせることで日射をコントロールする建築を考えた。
通風塔を一部に設けるなどして風を取り入れ、パッシブな建築を目指す。
□講評<M1>
・石綿さんの案に対して
伊藤先生:屋根だけ白黒に塗り分けるのか→壁も塗ることを考えている。
佐藤先生:黒い建物の住人は暑くないのか。
川添先生:環境系のスタジオだと、風の入れ方をスタディするだけだと思っていたが、新しいアプローチと感じる。建物だけで操作する必要はあるのか。
ある一つの要素を白と黒に塗り分ける必要があるのか。白い建物と黒い地面、ということも可能ではないか。
佐藤先生:一つの建物を白黒にすることは考えないのか。
末光先生:簡易な模型実験で実測できるから、シミュレーションだけでなく実測もしたほうがよい。
・大國さんの案に対して
川添先生:生み出される温度差が人間の行動にどう影響があるのか。
自分は、夏は涼しければいいし、冬は暖かければよいと感じてしまう。
温度差が活動にどう読み替えられるか、人の活動の分布を温度差と関係づけられれば面白い。
そこのロジックをもう少し詰めるべきである。
佐藤先生:上下の温度ムラは必然的に生まれるが、これまでそれを利用した事例があるのか→民家の最上階のカイコ部屋など
そうした事例があまり見つからないのなら、それはなぜか、考える必要がある。
今井先生:OMソーラーだと、たまった熱を循環させて利用する。
たまったままの熱を利用するというのは今まであまりないかもしれない。
・米澤くんの案に対して
川添先生:ガラスは、厚みの操作はしないのか、枚数だけか。厚みが2倍になると、熱的にはどういった違いがでるのか。
伊藤先生:敷地はまわりに何もないのか。
末光先生:厚みを変える効果は、視覚的な効果のほうが大きいのではないか。視覚的な効果も含めたパースが描けるとよい。
佐藤先生:耐震性は考えていないのか。
・小林さんの案に対して
伊藤先生:壁は、かたちがきまっているのか、動くのか。
佐藤先生:圧力を減らすかたちだと、構造の提案にもつながるかもしれない。
・小松くんの案に対して
川添先生:風を抜くだけでよいのか。
佐藤先生シミュレーションのバリエーションを載せているようだが、どれも同じに見えてしまう。どれがいいのか。
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みなさん、中間講評お疲れ様でした!
本日発表した人もしなかった人も、あと一ヶ月、さらにがんばってください!